作家でごはん!鍛練場

『葵』

さかあ著

自分としては難しい設定に挑んだつもりです。
何か大失敗しているような気もして不安ですが、またいろいろと教えてください。よろしくお願いします。

 掃除がてら押入れを整理していたら、昔使っていたガラケーが出てきた。一緒に充電器もあったので、コンセントに接続して電源を入れてみる。当時の電話帳のメンバーやメールやらを眺めて懐かしい気持ちに浸りながらいじっているうちに、メモ帳に妹のことが書き連ねてあるのを見つけた。
(葵を作業所に連れていく。バスを降りるときに運転手に向かって大きな声で「ありがとうございました」と葵が言った。信じられない)
 日付は今から七年前。まだあたしが社会人になりたての頃、父と妹と三人で住んでいたときだ。思い出した。この日は仕事が休みで、家にこもりきりの妹をなんとか外に連れ出そうとしたのだ。特にこのバスでの出来事は強烈だったので、今でもそのシーンは記憶の中に鮮明に残っている。
(作業所での葵は浮いていた。知的障害者の中でもなまじ頭が良いからだろう。こういうときに葵を健常者だと錯覚してしまう)
 何かをビニル袋に梱包するような単純作業を滞りなくこなしていく葵の姿が思い浮かんだ。
(葵の作業所勤めは続かず、結局たった一日で終了。予想していなかったわけではないけど、やはり虚しい。バスの運転手にお礼を言った葵はどこへ行ったのか)
 七年も前のことなのに、急に胸が締めつけられる。このときはまだ、いつか良くなるだろうという希望的観測があった。
(でも葵にはありがとうと言える力がある。だからー)
 部屋の中に響いているものが着信音だということに気がついて、一瞬混乱する。卓上テーブルの上のスマホを手に取り、画面を見ると、父からだった。
「またいなくなったの?」
「ああ、圭子いま大丈夫か?」
「大丈夫」
 十五分後に父が車でうちのアパートまで来た。助手席に乗り込むと、
「たぶん、また三鷹のほうに行ったんだと思う」と父が言った。顔色が悪い。
「じゃあまたゆっくり運転お願いね」
 それから三時間以上、三鷹周辺をくまなく探した。葵はどこにもいない。春とはいえ今朝の通り雨のせいで蒸し暑い。父の家に帰っている可能性もあるので戻ってはみたものの、結局家にもいなかった。まだ日が暮れるまで僅かに時間がある。
 父は再びアクセルを踏んだ。タイヤが駐車場の砂利をぱちぱちと弾く。
「どこに行くの?」
「さあ、もう疲れたな」
「もう一回行ってみる?」
「ああ」
 弱々しい声でそう応えてから父は発車させたばかりの車を路肩に停めた。
「圭子、もういいんじゃないか?」
「何が?」
 ハザードの音がやけに大きく感じた。フロントガラスに覆いかぶさるように枝葉を伸ばした葉桜をぼんやり眺めながら、父の言葉の真意を理解していたことに気付く。
「あたしも、もういいと思う」
 父はハンドルに体ごともたれるようにしてから、少しだけ顔をこちらに向けた。胸が当たってクラクションが小さく鳴った。
「そうだろ。もういいだろ?」父の声がだんだん大きくなっていく。「さっき、家の中見たろ?」
「変わってなかったね」
「もう俺は限界だよ」
「あたしは逃げ出した」
「いや圭子は十分に尽くした。ずいぶん苦労しただろ」
 あたしは逃げ出したときのことを思い出していた。その頃の葵の行動は恐ろしかった。一日中、大音量で音楽を聴き、飲み食いをしてはそのまま、糞尿を撒き散らすこともあった。いくら注意しても無理矢理止めようとしても、却って葵の行動はエスカレートするばかりか、暴言や暴力にまで走った。葵には軽度の知的障害の他に多動性障害や行動障害、とにかく診る医者それぞれによって数え切れないほど病名がつけられていたが、そんなことに何の意味があるのかわからなかった。精神薬を飲むことを拒む葵に、なんとか飲ませようとジュースに溶かしたりいろいろな手を使ったけど結局何一つ効かなかった。社会人になって四年目のあたしは仕事が忙しくなり、葵の面倒を見ることにも限界を感じていた。夜通し続くロック調の音楽と壁を蹴り続ける音で、睡眠障害になったのが決定的だった。
「お父さんも、もう十分役目は果たしたと思う」
 父と目が合った。
「これであいつが帰ってこなくても、もう何もしないで本当にいいんだよな?」
 あたしは無言で頷いた。
 父は葵と二人で生活するようになってから、何度か葵を短期長期問わず受け入れてくれる施設へ預けた。しかしそのたびに困り果てた施設から送り返されるのがオチだった。
「お父さん」
「ん?」
 視点を変えて、葵にとって何が幸せなのか、どんな生き方が良いのか、そんなことを考えてもあたしと父には永遠に答えを出せないだろう。
「葵は何のために生まれてきたんだろ?」
「意味なんてない。俺も圭子も生きている人みんなそうだろ?」
「そうだね」
 それからしばらくあたしと父は何も喋らなかった。長年の問題にひとつの結論が出されたことに安堵していたのだと思う。たとえそれが葵を殺すことであっても。
 アパートに帰るころには辺りはもうだいぶ暗くなっていた。玄関を開けると塩素系の匂いがつんとした。そういえば掃除の途中だった。トイレの清掃剤を流さなければ。廊下を進むと部屋の片隅に目がいく。赤いライトが小さく点灯していた。ああ、あのガラケーかと思いながら部屋の電気も点けずに折り畳んだそれをカパッと開く。
(葵にとってどんな生き方が相応しいのか、それを考えなければならない)

©さかあ

執筆の狙い

自分としては難しい設定に挑んだつもりです。
何か大失敗しているような気もして不安ですが、またいろいろと教えてください。よろしくお願いします。

さかあ

49.97.109.99

感想と意見

佐藤

読ませていただきました。

これは前段ですよね。
話が始まっていないので、どうにも総体的な感想が言いづらいです。
ですので、勝手に物語の冒頭と解釈したうえで書かせていただきます。

この物語を読んで思ったのは、円山動物園の蛇の飼育員氏の言葉でした。
(参考→http://www.edoriver.com/entry/hebiforever
実際のところ、ここまでの無私の情などそうは持てないわけで。

「葵は何のために生まれてきたんだろ?」
「意味なんてない。俺も圭子も生きている人みんなそうだろ?」

と言う言葉に浸み込む空虚さと言うか、重さがすごいな、と思いました。
このやり取りをキーにして物語が織り成されるとしたら、
さぞ意義深い物語になるのだろうな、と思いました。
ものすごく読み疲れのする物語にもなりそうですけれど笑

2017-04-18 23:52

126.36.64.124

岩作栄輔

拝読しました。
とても良かったです。家族のことで苦しんでいる人は大勢います。何故この状況に自分がおかれているのか、と考えても答えの出ない問題です。因縁と付き合っていくことはもの凄く大変なことです。
小説の力は、自分を物語の中に連れて行くことで、客観的な視点を学ばせるということかもしれません。
素晴らしい作品だと思いました。

ラストの辺りで、アパートに帰った圭子が清掃剤の香りに気付きますが、あれには意味があるのでしょうか?もしかして怖いラストという意味が・・・

2017-04-19 00:00

118.241.242.109

夜の雨

『葵』拝読しました。


原稿用紙5枚ほどの掌編でしたが、内容はすごいですね。

また、内容に比例して、説明と、ところどころはいる描写が作品の世界を読み手にイメージさせています。
だから、状況が手に取るようにわかりました。

A>(葵を作業所に連れていく。バスを降りるときに運転手に向かって大きな声で「ありがとうございました」と葵が言った。信じられない)<

B>あたしは逃げ出したときのことを思い出していた。その頃の葵の行動は恐ろしかった。一日中、大音量で音楽を聴き、飲み食いをしてはそのまま、
糞尿を撒き散らすこともあった。いくら注意しても無理矢理止めようとしても、却って葵の行動はエスカレートするばかりか、暴言や暴力にまで走った。<

Aの可能性に対してBの悲劇(結果)。

C>葵には軽度の知的障害の他に多動性障害や行動障害、とにかく診る医者それぞれによって数え切れないほど病名がつけられていたが、
そんなことに何の意味があるのかわからなかった。<


Cを読んで、確かにその通りだと思いましたが、私も「知的障害の他に多動性障害や行動障害」こういった内容は、まったく知らないので、
「軽度」で、Bのような事をするのかと、衝撃を受けました。

この作品に問題があるとしたら、作者様が、「葵」のような人物をどこまで知っていて、この作品に書き込んだかということでしょうね。

葵の病状が軽度か、重度か、そんなことは問題ではなくて、現実にBのような行動をとるならば、周囲の者は、精神的、肉体的に疲れるだろうと思います。

そのあたりのことも御作には、よく書かれているのではないでしょうか。


●あっ、そうそう。いくつか、気になった事がありました。

>母親のことが書かれていませんでした。
かなり重要なので、母親の存在について書いておいた方がよいですね。
話の流れからだと、葵を産んだ後、障害がかなりだったので、母は自殺したとかにしても納得できますし、いなくなったということでも、話としてはおかしくありません。


>それと、葵は軽度か重度かわかりませんが、「何度か葵を短期長期問わず受け入れてくれる施設へ預けた。しかしそのたびに困り果てた施設から送り返されるのがオチだった。」
このあたりが、納得できませんでした。
施設で受け入れられないのだったら、病院ということになるのですかね。
ベッドに手と脚を拘束されるかもしれませんがね。
ドアも外から鍵がかけられると思います。
そういうところなので、葵が不憫だと思い、病院には入れなかったということならば、納得できます。

>葵の大体の年齢は書いておいた方がいいですね。
読み手が頭の中でイメージ出来るので。
>あと、父親の外見描写も必要だと思います。
父親の疲れ具合がわかるので。(年齢の割に白髪があるとか、薄くなっているとか、顔の皮膚がたるんでいるとか、皺がどうとか)
>一人称ですが、本人の疲れ具合もわかるように、外見描写(鏡に映った顔でもよいし、他にも方法はあると思います)しておいた方がよいと思います。


気になったことを書かせていただきましたが、そのあたりのことを書き込まれたら、御作はすごい作品になると思います。



頑張ってください。

2017-04-19 01:56

114.189.140.228

夜の雨

再訪


>「もう俺は限界だよ」<
>「あたしは逃げ出した」<

>「これであいつが帰ってこなくても、もう何もしないで本当にいいんだよな?」
 あたしは無言で頷いた。<

上のような状況で、施設で手に負えないのなら、葵は、拘束されるような事態になっても、病院ということになりますね。
それをせずに、このまま、放置ということになれば、Aにあたる行為になります。

A>保護責任者遺棄罪(ほごせきにんしゃいきざい )<
 >保護責任者遺棄罪とは、老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかった罪を意味する。<

>本罪は、生命・身体に対する危険犯と解されており、3月以上5年以下の懲役に処罰される。<


御作は矛盾が出ないように書き込めば原稿用紙30枚ぐらいの作品、またはそれ以上になるかもしれません。
原稿用紙5枚の段階だと、物語のワンシーンという感じなので、保護責任者遺棄罪は、書く必要がないと思いますし、人物描写もほどほどでよいと思います。
長くなると、葵の描写も保護責任者遺棄罪も必要となってくるかな。


原稿用紙5枚の現在の御作の場合だと、母のことと、父と主人公の描写を書き込むぐらいで、よいと思います。
これで原稿用紙6枚ぐらいですかね。

ほぼ、現在のままでも作品は存在感を示しております。


しっかりした内容にするのならいろいろ調べて、矛盾が起きないようにしなければならないと思います。


下調べすることも作家の仕事ですけれど。


お疲れさまです。

2017-04-19 06:24

114.189.140.228

アフリカ

拝読しました

僕もこれは冒頭の部分に出されたものだろうと感じたのですが、上にも同じ問いが出されてますが臭いの行で不穏な気配が一瞬立ち込めたのにそれをあえて最後の一言で殺してしまっている気がしました。
見捨てることが死ぬことに直結している状況は描かれていないので、どちらかと言えばこちらの都合で見放すのではなく。完全なる他者の都合で引き裂かれるほうがドラマチックだった気がします。

僕は、さかあさんは読ませるセンスがあると思っていて物語の意外性や勢いではなく淡々と積み上げる能力が高い方なんだろうな……って思っていて。

だからってわけではないのですが続篇があれば読んでみたいです

ありがとうございました

2017-04-19 12:44

49.104.29.51

読ませていただきました。雑感少々。

筋もいい流れもいい。しかし、葵じゃなくてあたし=圭子を読んで貰う作品なのに葵ばっか読まれてて残念だねえ。

最後 『あたしはもう心を固くしてそれを閉じることしかできなくなっていた。』 とでも足せば、家族が、長年守ってきた最後の一線を越え、全て終わった終わらせてしまったと読者にはっきりわからせられるんじゃないでしょうか?

葵の物語としては続きがあっても一家族の物語としてはココで終わりなので良い切り取り方なんじゃない。

タイトルを 『葵を閉じる』 とでもするのがいいのかな? やりすぎかな?

2017-04-19 18:09

122.22.117.87

卯月

拝読。

本作は良かったです。

後半の二人の言葉のやりとりの中に向こう側が見える気がしました。

益もない事しか申し上げられません事、御寛恕下さい。
御健筆を心より祈念申し上げます。

2017-04-19 20:59

183.176.74.78

さかあ

佐藤さん、感想ありがとうございます。

恐ろしく短い掌編ですが、一応これはこれでひとつの作品として仕上げたつもりです。ですが感想を頂いて、冒頭と思われても仕方ないなと思っております。ああ恥ずかしい…
ラストは実験的に大きく開かれたかたちとして、あそこで終わらせたのですが、開きすぎましたでしょうか。これからというところでぶった切ってしまった感じですね笑

円山動物園の飼育員さんの話読みました。確かに無償の愛という言葉は聞こえはいいですが、それをこの葵のような人物に対して貫き通せるかどうか、難しい問題だと思います。ふと介護疲れなんて言葉も浮かんできました。

抜き出してもらった台詞ですが、私も実は日頃からそれに近い感覚を持っております。こう思っている方は決して少なくはないのではと勝手に推察していますので、これをキーにして私のような未熟な作者がお話を展開するとなると、なんだか陳腐なものになりそうでなかなか難しいかなと思います。

2017-04-19 21:53

49.97.109.99

さかあ

岩作英輔さん、感想ありがとうございます。

読書量は他人に誇れるようなものではないのですが、私もいろんな小説を読んで、そこから世界に対する客観的な視点、多種多様な価値観を学びましたから、岩作さんに同意致します。
うろ覚えですが、いつかのネットニュースで、小説を読むことにより価値観が拡がり、精神的な危機に陥ったときの対応力や人生の幸福度が上がるなんてことを読んだ記憶があります。

ラストの清掃剤に特別な意図はありませんでしたが、確かに匂いと共に怖い空気も漂ってしまいますね。これはちょっと余計だったのかなと思いました。

2017-04-19 22:09

49.97.109.99

さかあ

夜の雨さん、感想ありがとうございます。

私としては十分調べたつもりだったのですが、指摘を受けて調査不足を痛感致しました。

精神病院に入院させれば、拘束させるなどいろいろな方法があるのですね。しかし家族がそれを不憫に思い、入院を断念したりなんてことも…この辺りは描くべきですね。

母のことや葵の年齢は正直書かなくてもいいかなと思っていたのですが、疑問に持たれるということは、やはり書いたほうがいいのですね。
なるほど、主人公と父の外見描写も疲弊した感じをもっと出したほうがいいですね。サイドミラーやルームミラーに映る顔などを描いたらおもしろそうです。

法律のことまでご存知とは夜の雨さん、博識ですね。そうですね、それを書くとなると作中部分もそうですが結末から更に尺が伸びますから、五枚ではおさまりません。仰るとおり、短編になりそうです。

これからは矛盾のおきないよう、しっかり下調べしていきたいと思います。

2017-04-19 22:35

49.97.109.99

さかあ

アフリカさん、感想ありがとうございます。

佐藤さんにもお答えしたのですが、これは冒頭では…アフリカさんからも指摘を受けるということはもう決定的ですね。情けないです。

塩素の匂いから不穏な気配が醸し出されていたのですね。言い換えれば物語的な力が生まれていたのですか。私はそれを利用することなく幕を閉じてしまったということですね。私には思いつかない、アフリカさんならではの読みだと思いました。お訊きしたいのですが、匂いが葵の死のメタファーとして読める、ということですか? それとも実際の死、つまり葵がトイレで死んでいたり(非リアリズム路線ですが)、主人公の自死を予感させた、ということですか?

たしかに見捨てることはイコール殺すことではないですね。もしかしたらひょっこり戻ってくるかもしれない。そういう意味ではドラマチック性に欠けると。
これもお訊きしたいのですが、他者の都合で引き離されるということは、つまり誘拐ということですか? もし誘拐なら、非日常的なことが二つ重なることになるので、頭の硬い私としては許容できないというか、なんだか滑稽になりそうだなと思ったのですが、その辺りアフリカさんならどうしますか? 良い描き方などあったら是非教えて下さい。

確かに私は物語の意外性などにあまり興味がなく、今まで平坦なものばかり書いてきました。しかしそれだけではなんだか足りないような気もして、どうすればいいのか悩んでいる最中であります(悩むのはいつものことなんですが)。

2017-04-19 23:04

49.97.109.99

さかあ

熊さん、感想ありがとうございます。

そうですね、圭子中心のお話ではなく、葵のそれになってしまっていますね。これは反省いたします。

なるほど、ラストでガラケーを閉じるという終わりかた。家族の物語としての終止符。読者にはっきりわからせることもできますね。
しかし私としては何も解決されない終わりかたにしたかったので、どちらともとれる終わりかたにしました(そうなっているのか怪しいのですが)。でもそれでは佐藤さんやアフリカさんも仰っているように、やはり消化不良でしょうね。

ガラケーを閉じる終わりかたなら、タイトル『葵を閉じる』、ぴったりだと思います。

2017-04-19 23:23

49.97.109.99

さかあ

卯月さん、感想ありがとうございます。


地の文は割合上達しやすいのかなと思っていますが、会話というのは本当に難しいと常々思っています。緩慢にならないように、といって突飛にならないよう注意して…奥行きを持たせるように、かといって作為的に感じさせないよう…

勉強のためにも、卯月さんの作品を心待ちにしています(多少プレッシャーをかけています笑)。

2017-04-19 23:38

49.97.109.99

アフリカ

再訪ごめんなさい

主人公の自死を予感させた、ということですか?

⚪視覚以外の情報が以後の展開に大きく影響する物語の作り方が一般的に多いので僕もそのように読んでしまったと言う感じでしょうか?
手離す過程にも臭いを連想させる行があったので、僕みたいな純文学とは縁遠い愚か者には次に何かあるかも知れないと勝手にワクワクしてしまったという訳です……

その辺りアフリカさんならどうしますか?

⚪僕なんて文章力や構成力が皆無なんで、いかに意外性を平然と出すか(根拠を納得させることが出来ないので)に興味が向いてしまいます。
ですから、僕なら他者からの強引な力の作用で失った大切な存在を家族皆が黙認する流れにするかも知れないです。例え、生きていてもそれは登場するキャラクター達を苦悩の中に引き戻すしかないと身勝手な意識を強烈に出すことである種のカタルシスが生まれるのかもな?と勝手に感じました。
元の話の筋が良いから勝手な妄想が浮かびやすいのかも。

しかしそれだけではなんだか足りないような気もして、どうすればいいのか悩んでいる最中であります

⚪素敵です
さらさらと書いた物語は記憶や気持ちに引っ掛かること無く流されてしまうのかも知れないな~と、僕はいつも思ってしまいます。
さかあさんは、文章も構成も上手い。
自信持って下さい。

ありがとうございました

2017-04-20 07:33

49.104.28.162

大丘 忍

これは重大な問題提起を含んでおりますね。
私は医者ですから、多くの高齢患者を診ております。中には老々介護で疲れ果てた高齢の患者さんも居ます。杖を突きながら不自由な足を引きずって、認知症の妻の高血圧、高脂血症の薬をもらいに来る患者さんも居ます。高齢で認知症の妻。
皆さんの中には、今更血圧やコレステロールの管理をしてそれがなんの役に立つのかと思われる方がいるかもしれません。脳卒中や心筋梗塞でコロリと逝けばいいではないかと思うでしょう。しかし、患者の側から見れば、たとえ認知症で寝たきりであっても生きていて欲しいのです。
この小説では、知恵遅れで暴れて周囲を困らせる。それを受け入れてくれる施設も無い。家から出て徘徊し行方不明である。このまま放置すればどこかで野たれ死にする事は明らかである。といって探しても探しきれない。野たれ死にを認めるしかない絶体絶命の状態。もうこれで良いのではないかという絶望感ですね。
私にはその絶望感が伝わっているような気がしました。

2017-04-20 11:57

221.242.58.46

麻生

読ませて頂きました。
これは徘徊老人の話にも通じますね。昨日発売かな、週刊新潮を読んでいたら、曽野綾子さんがダンナさんの三浦朱門さんの老々介護を書いていました。数日間、施設に入れるときは、息抜きに好きなことをしていたとのことですが、あの方の場合も大変だったのだな、と納得しました。90歳以上に救急車はいらない、だったかな、そんなことを書いてネットで叩かれていましたが、御作の父娘もそんな状態なのでしょうね。
 妹の症状を見ると、てんかんもあるのかな。妹の年齢はわかりませんが、知的障害と多動であれば、大きくなれば暴力的な部分は治まるように思うのですが。よくわからないのですけど。入院したら拘束されるでしょうね、確かに。それにもしてんかん症状もあれば、ヘッドギアが必要でしょうし。
 妹の症状はあくまで外からの説明なので、ちょっと曖昧に感じました。運転手に挨拶はよいショットでしたが。
 読んでの違和感は、妹を放っておいていいのか、ということに結論が出ていない点でしょうか。父と姉はそのつもりですし、それは納得ですが、他の方が書かれているようにこれでは責任放棄になって、もし妹が何か事件を起こしたらどうなるのか。こういう場合、放棄したことが一番重要な問題になるはずで、こうも簡単でいいのか、いや、小説としての話ですが、もう少し悩んでほしいです。このように捨てることができれば、頻繁に新聞に出る介護疲れからの殺人などが、何これ、放棄すればよかったじゃない、になってしまいます。小説である以上は、もう少し悩んでほしいと思います。読者も、仕方ないな、と納得するまで。やはり5枚では無理でしょう。
 なので、一番、あれっと思ったのは、 

>「意味なんてない。俺も圭子も生きている人みんなそうだろ?」
>「そうだね」

 父親のいうことは正論です。でも、そこで姉まで「そうだね」と言ってしまっては小説になりません。口では同意しても、内心は、というのが大事なのじゃないでしょうか。最後まで妹にこだわる姿を、見たくないけど、見なくてはいけない、そんな気がするのですが。この「そうだね」で、話が急に薄くなった気がしました。
 文章とかいろいろ、他の方の感想にあるようにうまいです。30枚程度のが出れば、ぜひ拝読したいものです。
 拙いですが、感想でした。


 それからしばらくあたしと父は何も喋らなかった。長年の問題にひとつの結論が出されたことに安堵していたのだと思う。たとえそれが葵を殺すことであっても。

2017-04-20 21:21

219.104.55.165

さかあ

アフリカさん、再訪ありがとうございます。

匂いからなんとなく死を予感したということですね。そこからアフリカさんはワクワクされたとのことですが、その面白さを物語の流れから掬い取れなかった私の発想力の無さを思い知らされました。なぜなら最初の返信欄に書いた「実際に葵がトイレで死んでいた」という筋は粗いかもしれませんが、やりようによってはリアリズムの延長線上でも書けるし、非リアリズム的な結末となってもなかなか面白いと思ったからです。


>いかに意外性を平然と出すか(根拠を納得させることが出来ないので)に興味が向いてしまいます。

この文を正確に読み取れているのか自信がありませんが、おそらくアフリカさんは物語の意外性をリアリティでもって補強していくような現実的なやりかたではなく、物語の牽引力つまり面白さでもってそれをカバーしていくような考えかたなのかなと思いました。リアリティなど細かいことよりも物語の面白さを最重要視し、読者を引き込むことに注力する。とここまで書いたら、ある作家さんの言葉を思い出しました。
「リアリティがあるから面白いんじゃないんだよ。面白いからリアリティがあるんだよ」

>僕なら他者からの強引な力の作用で失った大切な存在を家族皆が黙認する流れにするかも知れないです。例え、生きていてもそれは登場するキャラクター達を苦悩の中に引き戻すしかないと身勝手な意識を強烈に出すことである種のカタルシスが生まれるのかもな?と勝手に感じました。

ここはちょっと唸りました。たとえば誘拐されたならされたで、それを黙認することにより他者の犯行に加担することになるので罪悪感が増す。葵を助けるかどうかという葛藤も更に強くなる。

>さらさらと書いた物語は記憶や気持ちに引っ掛かること無く流されてしまうのかも知れないな~と、僕はいつも思ってしまいます。

これは完全に同意します。読者を喜ばせるためにはそれなりの苦悩を必要としますね。

>自信持って下さい。

ありがとうございました。

2017-04-20 22:06

49.97.109.99

さかあ

大丘 忍さん、感想ありがとうございます。

医療のお話、興味深く読ませていただきました(実は私も医者ではないのですが医療従事者の端くれです)。

たとえ寝たきりであっても、周りの家族は生きていてほしいと願う。そうなんですよね、本当に。
でもこの小説ではそれを超えるような、大丘さんの言葉を借りるならまさに絶体絶命の状況を書いたつもりです。ですから、絶望感が伝わっているようなら良かったですし、問題提起であることも読み取ってくださってありがとうございました。

2017-04-20 22:29

49.97.109.99

さかあ

麻生さん、感想ありがとうございます。

>これは徘徊老人の話にも通じますね。

佐藤さんの返信にも少しだけ書いたのですが、仰るとおり介護の問題にも通じていますね。

>知的障害と多動であれば、大きくなれば暴力的な部分は治まるように思うのですが。

一般的には治まるケースが多いそうですが、治まらないケースもあるそうです。

>妹の症状はあくまで外からの説明なので、ちょっと曖昧に感じました。

やはりそうでしたか、私も書いている段階で、あまりに説明的というか傍観的なので直に伝わりづらいかなと思っていました。

>読んでの違和感は、妹を放っておいていいのか、ということに結論が出ていない点でしょうか。
>もう少し悩んでほしいです。読者も仕方ないな、と納得するまで。

う〜んやっぱり結論を出さない締め方には問題ありということですね。責任放棄のことや、何か事件が起きた場合のことも考えなければならないですね。そうなると掌編では難しいと。

>父親のいうことは正論です。でも、そこで姉まで「そうだね」と言ってしまっては小説になりません。口では同意しても、内心は、というのが大事なのじゃないでしょうか。

麻生さん流石に鋭いですね。この姉の台詞はぬるいかなと、作品を投稿してからもやもやしていたんです。
まるで、「今日はいい天気だね」と問われて「そうだね」と返す、何も考えていないような反応ですよね。「そうだね」と言わせたとしても、せめて、内心同意できないような描写を挟むべきでした。

また機会があれば読んでいただきたいです。では

2017-04-20 23:22

49.97.109.99

アトム

拝読しました。
難しい設定というより、難しいテーマというべきでしょうね。
作者さんがこの作品を書くに当たって、知的障害者にどの程度の関心や理解があるか、その度合いや熱量によって作品の出来内容も変わってくると思います。
さまざまな視点、観点があると思うのです。人権問題、肉親の情愛や苦悩、障害者に対する他者、障害者の目に見えているものと様々。どこにスポットを当てるか。ポイントを絞ったとしても関連する様々な事柄を置き去りにしては、テーマは形を成しえないと思います。
たんなる思い付きや想像で書ける題材ではないと思いますね。到底この尺で書けるものでないと思います。養護学級や施設を訪ねたり、関連書を繙く努力をさせるのは、先に言った関心の度合いでしょう。努力されましたか? 辛辣ですが、浅薄な思い付きと皮相的想像で書いているという印象です。

余談ですが
私は昔、家内が中学校PTA役員をしていた流れで、障害児童の問題にほんの少し携わった経験があります。
事の発端は、教師が障害生徒に「・・・ちゃんはBだから、しっかりしなさい」と言い、それからもBさん、Bちゃんと呼んでいたそうです。それでその子は母に「Bて先生に呼ばれるけど何?」と訊ねたわけですね、当然ナーバスになっている母親は障害程度記号で教師が呼ぶなど赦せないと立腹し、その教師と校長に抗議したが、理屈ばかりで誠意がないと納得せず、同じ学年の子をもち、友でもある家内に相談してきたわけです。他に何人も連なってね。
その経緯から我が家が障害生徒の母らの集会所のようになり、常時7,8人集まっていましたね。夜8時ごろから10時ごろまです・・・私は内心迷惑に思っていましたが、時に家内が私に「お父さんも話しを聞き、意見をくれ」ということが間々あり、耳を傾けたのですが、それが携わったということですね。母親らの話す内容は切実なものでした。
(自分が逝くときは子を道連れにする)(電車の中で奇声を発した子から離れていった人の眼つきに、怒りと悲しさで涙が出た)(授業中、『おまえは年中春で幸せだなぁ』と低障害の子を、他の生徒の受け狙いで揶揄した教師)等など、挙げれば限がないほどの悩みや苦情を聞いたものです。
そんなこともあり学校を訪ね養護学級を覘いたのですが、いきなり私の腕にすがり、二の腕に頭をすりつけてくる子がいて戸惑いましたね。先生が、○○ちゃんお父さんとちがうよ、と笑いながら声をかけていましたが、その子は自分が女の子であることも認知していないとのことでした。養護学級には一年生から三年生まで18人に担任の先生が三人でした。自閉症などの発達障害から、数の認識ができないという知的障害の子らに初めて接触して思ったことは、保護者の要求や願望は解るが、先生にすれば放課後まで事故なく無事に・・・で精一杯だろうな、でした。
私が気に留めたのは、養護学級と普通学級の狭間にいる子です。養護学級に入れたくなく、普通学級を選ぶ親の心情は解るのですがーーその子がイジメ、差別、孤独などに、健常者とおなじ痛む心を持っていればどうですか・・・放置は酷いですね。教師が見て見ぬふりを決め込むのは、対する保護者の反発を恐れるからです。ただただ問題にしたくないという姿勢は、その女の子を円形脱毛症にし、失語症にしてしまいました。普通学級が無理なら、保護者の理解を得て養護学級へという対応もあったはずです。調べると、いじめの内容も中学生ながら、人権に関わる酷いもので、内容が犬猫相手にするようなものだった言えば想像できますね。生徒の中には担任に報せる生徒もいたのに、対処しなかったのは教師自身に偏見があったのかもしれませんね。

校長らの面談に立ち合いを頼まれたのですが、当方も子供という人質をとられている身ですからね、躊躇いました。ーーお互い理解し合えればというスタンスだったのですが、校長や担任は責任逃れと保身に終始し、被害生徒を置き去りの対応でしたね。ーーいじめに関わった子らの保護者を呼ぼうともしない。
それで、私は五人の連名で書面にし、内容証明で校長、担任、教育委員会に送りつけることを勧めました。文面に協力し、誠意なき対応には法的手段を考えていると最後に記してーー効果覿面。それぞれが学校の呼び出しを無視すると校長教頭担任四人が各家庭を訪問し頭を下げて回ったのですが・・・・・長くなりますのでこの辺で。

なぜ直接作品に関係ないことを書いたかというと、多少なり関わった私でも障害者、養護の題材はシリアスで重く手が出せません。いいかげんな想像では書けないからです。

御作の
「お父さんも、もう十分役目は果たしたと思う」
 父と目が合った。
「これであいつが帰ってこなくても、もう何もしないで本当にいいんだよな?」

これには違和感を覚えましたね。私が関わった親御さんらは、養護に苦労するほど憐憫が増す、障害者に生んで申し訳ないという気持ちしかないと。

ですから上のセリフは作者さんの想像でしょう。認知症老人の介護と同じ視座で想像してはいけないと思いますね。

長々と失礼しました。

2017-04-24 19:31

126.60.219.54

さかあ

アトムさん、感想ありがとうございます。

>浅薄な思い付きと皮相的想像で書いているという印象です。

リアリティに欠けたということだと思います。これは私が現実をどれだけ把握または認知しているかということではなく、小説としての描き方の問題だと思いますから、私の技術不足でしょう。

>多少なり関わった私でも障害者、養護の題材はシリアスで重く手が出せません。いいかげんな想像では書けないからです。

当然いいかげんな想像では書けませんし、そういうふうに書いたつもりもありません。
題材が重いとのことですが、それはこの題材の外にいる人間と内にいる人間で大きな差があると私は考えています。外にいる人間にとっては余程シリアスに見えるのかもしれませんが、内にいる人間にとってはそれが既に日常化しているので、それぞれ感じる重さや形が違うと思うのです。

>私が関わった親御さんらは、養護に苦労するほど憐憫が増す

あるところまでは私もそうだと思いますが、ある一点を越えると、憐憫などという感情は一瞬で吹き飛ぶと思います。ただ作中ではその辺りの描き方に失敗していたのでしょう。

>障害者に生んで申し訳ないという気持ちしかないと。

本当にそうでしょうか。申し訳ないという気持ちを抱くということは、障害を何か特別マイナスなものとして捉えることに等しいと思うのですが、肉親にとっては障害などその子の個性のひとつに過ぎず、そこにはプラスもマイナスもなく、問題と捉えないほうに意識が向くと思います。真剣に子を思いやる肉親の本音とは到底思えません。

2017-04-24 22:13

49.98.147.81

岩作栄輔

追記

僕はこの作品を読んで、よい内容だと思いました。
難しいテーマかどうかは人によって違うでしょうし、読んだ感想も人それぞれ。
障害に関わったとしても、やはり当事者同士でも思うことの差異はあり、人の心はひとくくりに出来ません。
否定も肯定も、100%の自信を持って言える人などいないのですから。自分がそう思う感情すら、細かく見ていけば逆だったりもするのです。
小説は空想の世界です。どう作るかは作り手さんの自由ですから。
大事なのは、読んだ人の心に残るかどうか?ではないかと思います。
多くの感想が生まれる作品は、やはり素晴らしい出来だからではないでしょうか。

2017-04-24 23:18

118.241.242.109

ドリーマー

こんにちは。作品、拝読しました。

すでに有益な感想がたくさん寄せられているので、もうお腹一杯かもしれませんが……。

>(葵にとってどんな生き方が相応しいのか、それを考えなければならない)

お話はここで終わっていますが、これを読んだ後で、圭子はどうしたのでしょう。
ガラケーを閉じて充電器のプラグを抜いたのか。
閉じることなく、画面を見つめていたのか。
その一、二行を加筆するだけで、ラストの印象が違ってくると思います。
なんだか結論を出して一時は安堵しても、後になって、本当にこれでいいんだろうか、と悩みそうな気がするんですね。というのも圭子と父親は葵から解放されたいだけで、本心から葵の死を望んでいるわけではないと思うからです。
また冷静になれば、葵が他人を巻き込んで亡くなったり、他人に手を上げて葵自身が加害者になる可能性にも気づくでしょう。そしてもし、他者から葵の死を知らされたら、妹(娘)を見殺しにしたという負い目を一生引きずると思います。
難しいテーマなだけに、どう話を締めるかが重要だと思いました。

あと一つ気になったのは、先様も触れていますが、なぜ入院という選択をしなかったか、ですね。
入院=拘束というイメージはありますが、実際は投薬治療のために一時的な拘束はしても、薬が効いて症状が落ち着けば拘束を解くと思うのです。
葵にとってどんな生き方が相応しいのか、それから考えても遅くないですし、藁をもつかみたい心境の二人なら、安心して葵を預けられる病院を探しそうです。
その辺りの記述は、やはり必要だと思いました。

自分のことを棚に上げて勝手なことを書きましたが、少しでも参考になれば幸いです。
それでは、失礼しました。

2017-04-25 19:27

116.67.216.94

さかあ

岩作英輔さん、再訪ありがとうございます。

>僕はこの作品を読んで、よい内容だと思いました。

ありがとうございます。

>難しいテーマかどうかは人によって違うでしょうし

その通りだと思います。

>障害に関わったとしても、やはり当事者同士でも思うことの差異はあり、人の心はひとくくりに出来ません。
否定も肯定も、100%の自信を持って言える人などいないのですから。自分がそう思う感情すら、細かく見ていけば逆だったりもするのです。
小説は空想の世界です。どう作るかは作り手さんの自由ですから。

そうですね、小説は虚構であるがゆえの自由さがあると思います。ただそこに甘え過ぎてもいけないですね。

>大事なのは、読んだ人の心に残るかどうか?ではないかと思います。

これは本当にそうだと思います。面白かった作品はいつまでも覚えていたり、忘れかけていてもふと思い出したりしますよね。

>多くの感想が生まれる作品は、やはり素晴らしい出来だからではないでしょうか。

感想数が作品の良し悪しに直結しているとは思いません。この鍛錬場で感想が少ない作品にも良いものはたくさんありますし、感想が多いからといって良いものとは限りませんね。
でも岩作さんはそういうことをわかりきった上で、拙作に肯定的な意味を込めて言ってくれたんだと思います。重ねてお礼申し上げます。

2017-04-25 21:44

49.98.163.13

さかあ

ドリーマーさん、感想ありがとうございます。

>すでに有益な感想がたくさん寄せられているので、もうお腹一杯かもしれませんが……。

いえいえ感想を書いていただけることは嬉しいことです。いつも胃袋を大きくして
待ち焦がれています(笑)

>お話はここで終わっていますが、これを読んだ後で、圭子はどうしたのでしょう。
ガラケーを閉じて充電器のプラグを抜いたのか。
閉じることなく、画面を見つめていたのか。
その一、二行を加筆するだけで、ラストの印象が違ってくると思います。
なんだか結論を出して一時は安堵しても、後になって、本当にこれでいいんだろうか、と悩みそうな気がするんですね。というのも圭子と父親は葵から解放されたいだけで、本心から葵の死を望んでいるわけではないと思うからです。
また冷静になれば、葵が他人を巻き込んで亡くなったり、他人に手を上げて葵自身が加害者になる可能性にも気づくでしょう。そしてもし、他者から葵の死を知らされたら、妹(娘)を見殺しにしたという負い目を一生引きずると思います。
難しいテーマなだけに、どう話を締めるかが重要だと思いました。

今回の挑戦の中核は話の締め方でした。姉は一度は葵を見捨てる覚悟をしたものの、ガラケーの過去からのメッセージを受け取り(ちょっと仰々しい言い方ですが)、考え直す。というつもりで書いたのですが、やはりドリーマーさんや皆さんの感想を読んでいると、尻切れとんぼというか、考え直す、というところまで表現できていなかったようです。
また、考え直す、ということまで表現できていたとしても、更にその先の流れを書く必要があったなと思います。ドリーマーさんの仰るとおり、父も姉も葵を見離す決断を下したときはいささか衝動的だったのかもしれず、一度家路に着き冷静になればいろいろなことが頭をもたげると思ったからです。

>あと一つ気になったのは、先様も触れていますが、なぜ入院という選択をしなかったか、ですね。
入院=拘束というイメージはありますが、実際は投薬治療のために一時的な拘束はしても、薬が効いて症状が落ち着けば拘束を解くと思うのです。
葵にとってどんな生き方が相応しいのか、それから考えても遅くないですし、藁をもつかみたい心境の二人なら、安心して葵を預けられる病院を探しそうです。
その辺りの記述は、やはり必要だと思いました。

これはやはり書く必要がありましたね。入院させて話の筋が変わるなら尚更ですし、たとえ入院のことで話の筋が変化しなくとも、読者に疑問を持たれないようその経緯を記述すべきでした。

2017-04-25 22:50

49.98.163.13

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