作家でごはん!伝言板

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N氏の災難

檸檬

『野良猫の忠告』

 その夜、野良猫は相変わらずの先輩面で、うつろな目つきのアフリカを励ましていた。
 ふたりは、誘い合わせて訪れた居酒屋の奥座敷にテーブルを挟む形で向かいあっている。
 ふきのとうとアサリのお吸い物を苦そうに呑み下した野良猫が、あごにたれた一筋のおつゆを首に巻かれたタオルの端で拭いて口を開いた。
「なんか、いろいろ言われとるみたいだけど、あんまし気にすんな。俺も五月の馬鹿に粘着されはじめた頃はかなりムカついたけど、今は慣れた。頭のおかしい糞バエがブンブンうなっとると思ったら気にならんくなってきたぞ。ひゃっはっはっ」
 しょぼい例えを放ち、声を裏返してひとり笑う。
 それでも、アフリカのテンションは上がらない。うつむき加減でお吸い物をすすっている。
 冷たい沈黙にやられて間が持たない野良猫は真顔を作ってこうつないだ。
「ま、五月みたいな真性のキチ〇イは無視すればいいんだが……ただ、女の反感だけは買うなよ。あいつらを怒らせると、そりゃあ怖いぞ。呪いをかけてくるでな」
「呪い?」
 アフリカが顔を上げて不審気な目を向けた。
 食いついたのを見てとった野良猫は調子づいて続ける。
「おう。これ、マジ。誰から聞いたかは内緒だけど……妖術使いばかりが暮らす異世界からJRと路線バスを乗り継いでやってきたという設定の前衛バンドでベース弾いとる美容師がロールブラシをくるくる回しながら白目をむいて言っとったで本当だぞ」
「でしょさんやん。どんな呪いなん?」
「しばらくは何事もないから呪術にかけられてる奴は気づかない。でも、七日目の深夜、それは突然起こる」
「なにが起こるん?」
「聞いて驚けっ。一時になったとたん、チン毛が燃え出す。火の気もないのに自然発火してメラメラ燃え上がる。サオも金玉もケツ毛も、パンツまで黒コゲだ。んで、びっくらこいて、『うわっ、なんだこりゃ? あちい、あちい。助けてくれぇっ』ってあせるが、もう遅い。ショックで五月みたいに頭がパアになって、病みついた末に体がミイラ化して数日後に悲惨な死を遂げるそうだ。……なっ、怖いだろ? 女をナメてたらこんな風にイテェことになる。都市伝説とかじゃねぇ。ガチだぞ。戦慄せよ」
 なにかに憑かれたような真に迫った重々しい口ぶりで語る野良猫。
 対照的にアフリカは半笑い。「なにそれ……バカバカしい。そんなこと、あるわけないやん。アハハッ」と相手にしない。
 ところが、一か月後の深夜一時、野良猫の語っていたことが全くそのまま野良猫の身に起ったという。

End
 四角く区切られた内を温んだ水に隈なく満たされ、苗を待つばかりとなった田が丸い月を迎え映している。
 アフリカは、誘い合わせた五月公英と校外に建つ居酒屋の奥座敷にあぐらをかいていた。
 ふたりはテーブルを挟んで向きあっている。
 と、グラスのビールを呑み干した五月が口を開いた。
「なんか、いろいろあるみたいだけど、あんまし気にしないほうがいいよ。俺もボロカスに言われとるけど、さすがに慣れた。釣り板でエサマンとルアーマンが、自動車板で国産車派と輸入車派がいがみ合っとるのとおんなじ。てか、あっちに比べればまだマシだ。ひゃっはっはっ」
 某小説サイトで嫌われているくせに反省のかけらもない愚言を吐き、声を裏返して下品に笑う。
 それでも、アフリカの気は晴れない。うつむき加減で焼き鳥の串に手をのばす。
 冷たい沈黙にやられた五月は真顔を作ってなだらかに話題を転じた。
「ま、そういうのは無自覚な鬱憤晴らしだったりするからスルーすればいいんだけど……女性作家の反感だけは買ったらアカンよ。彼女らを怒らせると、そりゃあ怖い。呪いをかけてくるからね」
「呪い?」
 アフリカが眉根をよせて不審気な目を向けた。
 食いついたのを見てとった五月は調子づいて続ける。
「そう。これ、マジ。情報源は内緒だけど……『ゆかいな野鳥の会』っていうコミックバンドでベース弾いとる美容師が豆のようなものをポリポリ食いながら言っとったで本当だ」
「でしょさんやん。どんな呪いなん?」
「すげぇ怖いよ。数日間は何事もないから、恨まれた者は術にからめとられていることすら気づかない。で、七日目の深夜、それは突然起こる」
「なにが起こるん?」
「零時をまわったとたん、なんの前ぶれもなく肛門が全開になって、ハトが一羽、『ててぽっぽー、ててぽっぽー』つって出てくる。これが凶暴なやつで、局部を突っついたり陰毛を引っこ抜いたりといたずら三昧。んで、びっくらこいて、『うわっ、いてぇ、いてぇ。助けてぇっ』って叫ぶが、もう遅い。ショックで頭がパアになって、病みついた末に悲惨な死を遂げるそうな。……女性をナメてたらこんな風に取返しのつかないことになる。都市伝説じゃない。ガチだよ」
 なにかに憑かれたような真に迫った口ぶりの五月。
 対照的にアフリカは半笑い。「なにそれ、くだらねぇ」と受けつけない。
 ところが、後日、アフリカは呼吸を忘れるほど震えあがった。
 五月の語っていたことがそっくりそのまま起ったのだ。
『なんだか知らんが、ケツからハトが出てきてまいった。具合が悪いからしばらく返信できん』
 某小説サイトの伝言板に投じられたこのレスが、野良猫の残した最後の妄言になったという。
End
空が色をなくしている。朝のラッシュ。フロントガラスの向こう側で雨を降らせるつもりもない空が、動き始めた筈の陽光を不機嫌に隠している。
「昨日の鳩の件。GMには内密に……」
 車内スピーカーが、同僚の五月が発する野太い声をハンドルを握るアフリカの意識に刻み込む。
「なぜ? GMなら俺達の知らない事実を知っているかもしれない」
 アフリカはハンドル部の奥に取り付けてあるマイクに身を乗り出すようにして聞き返した。
GM(general manager)は入社時から数々の難問の答えを導いてくれている。海外と国内を飛び回る職業柄、レスポンスに多少の誤差が生まれてもアフリカが求める答えにいつでも導いてくれる。絶大な信頼がある。更にロボット工学に精通し、武器や暗号解読の分野でも抜きん出ている。
 鳩の件を訊いたときから、アフリカの脳裏にはGMの助言に対する期待があった。
「秘密を知れば、海外を飛び回るGMは俺達のリスク以上のものを背負うことになる」
「それでも! 事実、野良猫は……」
 アフリカは言葉を飲み込んだ。声にしてしまえば無味無臭の戯れ言が現実として浸透する。それは、直腸裂傷肛門再起不能的破裂の重症を負いながら健気に微笑む野良猫の苦痛。
「なぁ……アフリカ」
 五月の野太い声。空を埋め尽くしていた不機嫌な雲が僅かに裂ける。その隙間から眩い閃光がラッシュに巻き込まれる目の前の車列を照す。
「才能ってのは呪いだ。理解出来るか?」
「才能が、呪い?」
 アフリカの目の前に連なる車列が朝の陽光に反射して幻想的な光の道を造り出す。
「選ばれた人間のみが才能を宿す。マリアが無意識下に命を宿したように、才能は唯一無二の剣として持つべき人物のもとにある。だが、それは同時に妬みや恨みの対象となりやすい痛烈な正義だ」
「才能の剣……真っ直ぐな正義……」
 アフリカは、才能を宿す彼女が発した言葉の数々を脳内で反芻した。
 クラクションが後方から鳴り響く。

 昨日と変わらない朝が目の前に存在している。
End

そいつを目の当たりにした外科医は戦慄した。腹が捩れるほど爆笑したいのに、妙な寒気と医者としての矜持がそれを踏みとどまらせた。
「先生、顔面崩壊してますやん。」
「…では、私にこれ以上どうしろというのだ!」彼はしくしくむせび泣きながら肛門から突きだ出す鳩の摘出に関して、過去の症例報告に目を通す。
くるぽっぽー!くるぽっぽー!

気が散る事この上ない。肛門に電球が詰まった事例はあるが鳩が顔を出す例は無い。ええと、なになに。
――治療者は肛門に異物が詰まった経緯を患者に問いただすべきではない。
 その記述に外科医は、おもわず呆然とする。彼の心中にむくむくと好奇の念がわき起こる。やおら振り返って外科医は問う。
「君、N氏。摘出の前に確認したいことがある。」
「なんです?」苦しそうなN氏がこたえる。
「どうしてこうなった? その、経緯をだね、詳しく…」
「先生、聞かない方がいいでっせ。呪いが…」
「教えたまえ、治療のために私は患者である君に詳細を問い正さねばならぬ。無論、口外はしない。」
くるぽっぽー!くるぽっぽー!
「先生…、治療のために必要なら、これは…、」N氏の動悸が早くなる。
その鬼気迫る表情に外科医は、ごくりと生つばを飲み込む。
「それは…、」

檸檬

文学に詳しい人

匿名貴坊

夏目漱石のこころのセリフに確か、恋は罪悪ですよっていうのがあったと思います。
これについて正しい解釈が出来る人いらっしゃいますか?

匿名貴坊

アハハ 野良猫さん

アフリカ

しらないひとになったつもりでかいてみたの

アフリカ

小説書いてるときは打ち損じないんだけどな~

野良猫

>次に機会に
 次の機会に、だね。

ところで17さん。あしながおじさんのアドバイスは参考になったかね?
オレが他人に情けをかけることなんて滅多にないんだぜ? 

野良猫

察するに

野良猫

そのハンネはフラれた回数だな? 17さん。あるいは浮気した回数か、もしくはセ……。まあ、その話はまた次に機会にするとして、だ。

いったいどうしたというのだ、アフリカさん。おまえさんらしくもない。
オレが目立ってるだと? 冗談じゃあない。オレは嫌われてるんだぜ? それともおまえさんは、オレのように嫌われたいのかね?
いいかね、アフリカさん。ここはどこなんだ? 何をする所なんだ? おまえさんは何を目指してるんだ? 
よく考えてみることだ。
さてと。私はもう行かねばならない。おまえさんと話すのは、これが最後。おそらく、もう会うこともあるまい。
さらばだアフリカさん。皆にもよろしくな。

野良猫

FF外から失礼します。

17

馴れ合うと注目される、と思っていらっしゃるんですか?
自分より目立つから馴れ合いが嫌だと言う人間は皆無かと思います。

17

俺はしらないひとだ!

アフリカ

 ヤツが鼻につく。利用歴的には俺の方が長い。俺の方が卓越した文章も書く。俺の方が社会的地位も上に決まってる。読書量も多い。俺は謙虚で確かにここでの存在に自分なりの価値を見出だしている。だからこそHNを隠して匿名の匿名で発言してる。それなのにヤツやその回りにいる奴等は同じHNで感想も作品も出してる。気に食わない。そんなに必死になる理由がある筈もない。気に食わない。俺の方が書けるのに。俺は作品と感想や掲示板やSM欄の利用も匿名の匿名を使っているのに。馴れ合いに徹してこのサイトを汚している。気に食わない。俺のサイトを汚している。奴等は皆でここでの俺の活動を汚している。仕事も友人関係も恋愛も俺の方が上なのに。気に食わない。俺は、もっと注目される筈なのに。奴等がうろちょろするから俺が目立てない。気に食わない。馴れ合い野郎。気に食わない。気に食わない。
俺の方が。俺の方が。俺の方が。

このサイトを利用する全ての奴等は、俺に注目するべきだ。

俺は、誰も、しらないひと

アフリカ

うお

でしょ

五月さんとアフリカンのやつあとで読もうと思ってたら速攻流れてるしー。
再掲希望です野良猫氏オチは承知の上なんですけれどもー。

あ、おはよ。

でしょ

今日から私は

匿名希望

匿名希望になります。
誰でもない、名もなき匿名希望に。

匿名希望

もうええ

しらないひと

もうええからアホリカはしゃべんな

しらないひと