・小松左京賞

なんとも潔いことに、選考委員として名をあげられているのが、当の小松左京ただ一人。なんともユニークである。
賞の後援に、宇宙開発事業団、海洋科学技術センター、日本原子力研究所、理化学研究所と、層々たる名前が並んでいるのも注目に値する。
小松左京といえば、日本SF界における最大の重鎮と言っていいだろう、大物中の大物である。その名を冠した賞なのだから、傾向はもちろんSF――と思いきや、応募要綱には「SF、ファンタジー、ホラー小説」とある。これは近年のSFが、さまざまに形を変え、遺伝子として他のジャンルの小説に取り込まれているからだろう。ホラーブームの火付け役となった『リング』や『らせん』、『パラサイト・イヴ』といった作品は、いずれもSFの要素を多分に内包した傑作だった。
ともあれ、現在の文芸賞事情においては、SFを主たる対象にした賞というのは貴重である。SFファンの書き手は要注目である。
ただし、当然のごとく、生半可なレベルでは勝ち目は薄い。SFの大御所さえもをうならせる強力な作品を生み出そう。

PRIZE DATA

規定枚数350〜800枚

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主催角川春樹事務所


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