・描写力をつけるには

津村信男

お茶を飲むしぐさや、地面から起き上がったりする姿等を言葉で表す。
こんなちょっとした風景でも、文章にするのは簡単なようでなかなかむずかしいものです。
みなさんは悩んだ事ないですか?
どうしたらその辺の表現力をつけることができるでのでしょうか?


基本は読むことなんです。これは外せないので、それをやっていることを前提条件としての方法ですが。

現代物の小説から、実際の地名が出てくるものを選んで、その場所に行き、本と読み比べてみる、というのも勉強になります。ただこれは、せいぜい書かれて一、二年の小説がいいところです。本探しが大変なので、該当する本を探すだけで、百、二百は読むので、一石二鳥です。

他には、電車とか街中で人や情景を頭の中で描写する癖をつける、ことでしょうか。
語彙が増えることはありませんが、見ながら描写すると、自分の描写の仕方がより現実的なものになると思います。

私もよく描写では悩むので、書きながら、本を開いて描写の仕方を参考にすることも珍しくないです。
私が書くのは現代物が多いので、迷ったときは実際に参考になりそうなところまで足を運ぶことも多いです。
参考になるかどうかわかりませんが、こんな感じで普段勉強してます。


tanu

ひたすら考える、というより想像します。
頭の中で、その場面がどれだけ精密に描けるかが鍵ではないかと思いますので。
私はまだまだ未熟なので、「〜だったら、ようするにどうなるのか」と自分に言い聞かせながら考えています。
しかし……ちょっと油断すると、文章が説明だらけになってしまい、困ってます。
なんとかしたいです、ホント。


黒猫

情景を少しでも細かく思い浮かべるようにすると良いかもしれません。
映画セットを作るような感覚で。

たとえば和室を描く場合。何畳の部屋であるのか、畳はどのように並べるのが正しいのか、といったことを映画の大道具さんはちゃんと考えて準備します。床の間の段は何段あって、色合いはどれぐらいか。ふすまはどこにあるのか。また、部屋のレイアウトが東西南北どちらを向いていて、その描く場面が何時であるかによって、日の光が差し込む方向や強さが違ってきます。天候や気温によっても違うでしょう。
現代の日本で季節が冬であれば、土地にもよるのでしょうけど、和室の片隅で有名メーカーの石油ファンヒーターが温風を吐き出していることでしょう。ですが時代が時代なら、吐く息が白いのが普通かもしれません。ふすまの枚数から壁の傷にいたるまで、すべて自然に決まったものではなく、大道具さんの手による創作物なんです。傷のひとつに至るまで、です。
傷ひとつない高そうなふすまを使っているのか、ところどころ傷のあるふすまを使っているのか、それを描写するだけでそこの住民の人となりを読者に想像してもらうことが可能です。かけじくの柄や置物の質に至るまで、すべて作者の頭の中で創造されるのが理想だと思います。

もちろん、そういった事細かなことすべてを文章にするのではありません。そうやって隅々まで考えておいてから、実際に文章上で表現する部分を決定していくんです。文章に変換できるのは、おそらく想像した部屋の様子のうち10分の1ぐらいでしょう。逆に、10の描写をするには100の想像が必要である、と考えたほうが前向きなスタンスになれるかもしれません。


津村信男

なーるほど、10の描写に100の想像ですか。なかなか厳しいけんど、それが正解でしょうね。そうしないとどうしても薄っぺらさが表に出てしまう。いやはや大変参考になりました。
 又、実在の物を書いてる文を読んでから現地を見に行くっていうのも有効と思われますので、可能ならば実行してみます。


黒猫

10の描写に100の想像。
いかにもたいへんそうに思えるかもしれませんが、慣れればどんな場面でも一瞬で思い描けるようになります。
練習法としては、風景画を描くというようなのが良いかもしれません。
言葉で描写するのとは違い、そこにあるものは隅々まで実際に「描く」ことになります。そういった経験を通して、ひとつの場面を想像するためのコツをつかむことができるのではないでしょうか。

個人的にはイラストとか描いたりすることがあります。かなり下手なので、作品などと言えたものではありませんが(^^;。これは見せるためではなく自分の描写力のためにやっているので、絵としての上手下手はあまり関係ありません、とか開き直ってみたりなんかして。

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