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企画出版、共同・協力出版を考えている方に
2006/11/03 13:28
ブラックマーケット

@作家を目指す人は共同・協力出版は避けるべきでしょう。
A単に書店に並ぶのを実感したい、自己満足に浸りたいという人ならやるべきでしょう(ただし多額の資金が必要です)。
<以下、企画出版、共同・協力出版の内容を説明します>
●企画出版とは、本来、出版社の方から有名人や作家、ある分野の第一人者などにある題材について原稿を依頼し、原稿料を支払って執筆してもらう出版形式です。無名の自称作家には無縁のシロモノです。ただ、最近では出版社が出版費用を全額負担する場合にも企画出版という言葉が使われています。
●共同・協力出版とは、著者自身が出版費用の全額および出版社の経費や利益分を上乗せされた金額を負担して、一応書店に配本される出版形式です。
 “著者が費用の一部を負担して” という一文をよく見かけますが、アレは嘘です。出版社と著者各々が負担する費用の詳細を提出して貰えれば、一般の常識ある社会人なら少し自分で調べればわかります。

<では一部例をあげて説明します>

『新風舎』『文芸社』『東京図書出版会』『牧歌舎』『ルネッサンスブックス』等は、ネット検索で“原稿募集”とか“本の出版”と入力すれば出てくる会社です。

☆同じ原稿かつ同レベルの製本形式での各社費用提示額(150ページ、A5版、ソフトカバー、並製本)は以下の通りでした

・新風舎の共同出版の場合
 著者負担額 220万円または293万円(2つのプランの提示)初版500部印税なし 増刷時から印税7%
・文芸社の協力出版の場合
 著者負担額 約200万円 初版500または1000部 初版印税2%(第2刷発行部数の6%、第3刷以降は同8%)
・牧歌舎の書店流通型出版の場合
 著者負担額 130万円 初版3000部 初版印税40% 増刷時10%〜20%
(東京図書出版会、ルネッサンスブックスについては未調査です)
 書店にかける営業力や編集作業など、各社によって掛かる経費も違うかもしれませんが、共同出版系の本が売れる確率はどこの出版社から刊行されようと“どんぐりの背比べ”です。はっきり言えば売れないということです。上記2社に限って言えば出版費用の回収はほぼ不可能ですし、印税率の高いところでさえ、難しいでしょう。

 ちなみに、各社に問い合わせたのですが、『新風舎』と『文芸社』に限って言えば、無名の作家の持ち込み作品で全額出版社負担の企画出版を刊行したことがないそうです(コンテストは別)。『牧歌舎』の方は過去4冊ほどあるようです。

 では企画出版を考えている人はどうすれば良いのか?
@小説を執筆しているなら、名のある出版社の賞を獲ることです。
A小説以外の一般に公募されていないジャンルの作品を創作された場合、その作品と同一系統のジャンルの作品の刊行実績のある出版社に直接、電話して作品を見てもらいたいとお願いすることです。意外と見てくれる有名な出版社もありますし、“三顧の礼”を尽くせば大手出版社でも場合によっては見てくれます(ただし、ここで企画が通るということは各社の賞を獲ること以上に難しいということだけは理解してください)。
 
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非業界人
 2006/11/03 16:43

企画出版、共同・協力出版を考えている方に
 ブラックマーケット様、良く分かりました。ご苦労様です。
しかし、このテーマはここ、作家でごはんの創作意見室でも再三に渡って議論されてきたもので、既にいくつもの関連スレッドがあります。固定スレッドとして明示されているものもあります。ですから、何を今さら? という感が強いですね。

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